大気汚染から国際問題や少子化問題や選挙について考える
ある日お父さんのいない夕食時、長男兄助から「ねーヘイズって何?」と聞かれました。
今、マレーシアはヘイズが酷く、その影響で学校閉鎖になっているのですが、一応説明したつもりだったけど、兄助はまだよくわかっていなかったようです。
ヘイズの話から国際問題、少子化問題、そして選挙や国家、はてはなぜ子どもたちが勉強しなければいけないかについて話しました。意外と7歳児も5歳児も、何となく1歳児もしっかり聞いていました。
- 「ヘイズって何?」
- 「なんで空気が汚れてるの?」
- 「じゃあどうすればいいの?」
- 「リーダーって選挙で決めるんでしょ?どうして子どもは選挙しないの?」
- なぜ君たちは勉強するのか
- 今マレーシアにいることはとてもラッキーなこと
- 大人としてもっと私も勉強しておかないといけないな
「ヘイズって何?」
ヘイズとはここマレーシアにおいてはインドネシアなど東南アジアで広く行われている野焼きによって起きている大気汚染のことを指します。
大気汚染の指数がここ数日すごい勢いで跳ね上がり、一時200に到達しました。この数値はUnhelthyらしいです。(ちなみに日本は40未満でGood )
マレーシアの教育省から学校は全面的に休校措置を取るよう指示を出され、インターに通う兄助もプレスクールに通うネーネもお休みです。そして自宅にいるよう言われているので、本当に全く家から一歩も出していません。さすがに数日もすると家の中に飽き飽きしてしまってこちらも参ってしまったので、コンド内のキッズルーム(室内)に行きはしましたが、室外になってしまうコンド内のプールへは行けず…。しんどいです。
それはともかく、夕食中に兄助から上記の質問を受けました。
最初はヘイズとは空気が汚れているという意味で、汚れた空気の中にずっといると病気になってしまうから外に出てはいけないのだということを話していました。
ここで子どもお得意の「なんで?」が出てきました。
「なんで空気が汚れてるの?」
それは…インドネシアの野焼きのせいだと言ってしまえば簡単ですが、じゃあインドネシアの人たちが悪いとなっては短絡的です。
まして今、彼はインターナショナルスクールで色々な背景の子どもたちと一緒に学校生活を送っています。変な偏見を植え付けてはいけない、とちょっと頑張って説明をしました。
原因は一応インドネシアやマレーシアも含む東南アジアの国で行われている野焼きや森林火災のせいではあると言われているけれども、野焼きをするには理由がある。一方的に「お前が悪い!」と言うだけでは問題は解決しないんだよ、と伝えました。
「じゃあどうすればいいの?」
それを今マレーシアの国のリーダーとインドネシアの国のリーダーが話し合いをしたりしているんだよ。
もちろんリーダーだけが考えればいいわけじゃなくて、皆でどうしたら一番いいのかをが得ているんだよ。
「リーダーって選挙で決めるんでしょ?どうして子どもは選挙しないの?」
そうだよ、お母さんやお父さんも日本にいた時は選挙に行って、日本の国のリーダーを決める(正確には違うけど…)ことをしてたんだよ。
そうねぇ、例えば兄助は今ヘイズのことを知らなかったでしょ?兄助やネーネや子どもは知らないことが沢山あるでしょ?
お父さんやお母さん達大人は、例えば日本の国にはどんなリーダーが必要かなってことを考えるんだけど、そのために知っておいたほうがいいことをたくさん勉強してきたんだよ。
なぜ君たちは勉強するのか
そして日本と中国・韓国などとの歴史が絡む国際問題のことや、日本の中の問題として少子化が進んでそれが進行すると日本と言う国がなくなってしまう可能性もあることなどを話しました。
色々な問題があるけど、どの人なら国で一番大変な問題を解決できるリーダーになってくれるのかを考えて選挙に行っているんだとお話ししました。
もしかしたらお父さんは他の国と仲良くすることが一番大事だと考えるかもしれない。そしてそれにぴったりのリーダーを選ぶかもしれない。
お母さんは子どもの数が少ないことが一番大変な問題だと考えて、それを解決できそうなリーダーを選ぶかもしれない。
大人たちはみんなそれぞれ何が自分の国にとって一番大事で、そのためにはどんなリーダーがいいかを考えているんだよ。そして一番大事なことは変わっていくから、いろんなことを知っていつもいろんなことを考えておかないといけないんだよ、と話しました。
今マレーシアにいることはとてもラッキーなこと
そして、今マレーシアでそれぞれインターナショナルスクール・プレスクールに行っていろんな国のお友達を作ることができるのはとてもラッキーなんだよ、とお話ししました。他の国にお友達が出来ると、その国に行ってみたいな、仲良くしたいな、その国も大事にしようって思うんじゃない?
自分にとって何が一番大事か、というのも大切だけど、大人たちは自分の国にとって何が大事かということ、そして本当は他の国の人たちのことも含めて皆にとって何が一番いいのかっていうことを考えないといけないんだよ。
ヘイズで外に出られなくなったり、病気になったりしたら困るから、森を焼くのはやめてほしいよね。でも、どうして森を焼かなければいけなかったのか、森を焼かないで生活していくためにはどうすればいいのかを、野焼きをしている人たちだけに考えさせるんじゃなくて、皆で一緒に考えていけるといいよね。と話しました。
大人としてもっと私も勉強しておかないといけないな
私の持てる知識で、何とかかみ砕いて、そして私が思う限りできるだけ他の国の人たちに偏見を持たないように気を付けて話をしました。
兄助はもちろん、ネーネも意外と熱心に聞いてくれて関心しました。
ただ静かに聞いているだけでなく、「食べ物がないなら、マレーシアのご飯をあげたら?」、「子どもが少ないとどうしていけないの?」など質問もしてくれたのでちゃんと聞いてくれたんだな、と思います。
チビ助もこの間は静かにご飯を食べながら聞いていたのでびっくり。
でも子どもたちに話す中で、自分の知識や情報量の乏しさをひしひしと感じて情けなくなりました。
日本のこともマレーシアのことも、それにとどまらず世界のことをもっと知る努力をしなければ…偉そうなことを言ったわりに勉強不足なお母さんです。
自分の好きなことだけでなく、世界をよりよくするために、私も勉強して考えて行動していかないと。そして子どもたちにそういう姿勢を見せていかないと、と反省しました。
Make the world better place!
最近(?)私が子どもたちと見て好きな映画、ディズニーの「ズートピア」で主人公のジュディが言うセリフです。私もこの言葉を胸に明日へ向かってジャンプ!