3児の母 マレーシアへ行く

7歳 6歳 2歳 ワンオペ助産師ママ2019年夏からマレーシア生活開始(帰国済)

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ワーキングマザーの迷いと決断

昨今の世の多くの女性たちの「迷い」と「決断」、色々あるとは思いますがそのうち大きなテーマの一つが「いつ妊娠・出産するか」ではないでしょうか?

助産師として妊娠出産を考える、控える女性に沢山出会ってきました。

そして私も「迷い」と「決断」をしてきた一人です。

 

仕事と妊娠出産

残念ながらまだまだ世の中は仕事と育児の両立が簡単にできる社会ではありません。

妊娠出産するならば、一定期間仕事のキャリアが停滞する可能性を考えないといけません。

しかも最近でこそ育児休暇を取得できる男性が増えてきましたが、以前も今もうちの夫は育児休暇とは無縁の生活です。彼の職種にその土壌がまだまだ根付いていないのもそうですが、何より彼自身がステレオタイプで全く家事・育児を積極的にしようという発想がかけています。それは妻である私の落ち度でもありますが…
ともかく、妊娠出産するならば、それはもう最初から一人でやる覚悟でいなければいけませんでした。

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1人目の妊娠:いつがベスト?今?

 私が1人目・兄助を妊娠したのは、実は就職1年目の事でした。

私は、助産師と言う職業柄と言うのもありますが、子どもを産みたい!と強く願っていました。しかし、私には先天的な子宮の奇形があり不妊症の可能性が高い、とそれはもう中学生の時から言われていました。

私は迷っていました。せっかく比較的早い年で結婚できたのに、妊娠するタイミングを後回しにすることで、不妊症になってしまったら…でもまだ就職して一年目、全然仕事も慣れていないし、子どもが生まれたら仕事がよりしにくくなるのは明白。まだ少し先、まだ、もう少し…そう思っていました。

そんな時、私は習慣流産の患者さんに出会いました。不妊治療を繰り返し、そして流産を繰り返し…泣いている患者さんをどう労わればいいのか、とても胸が苦しかったです。

そして私は彼女を見て、とても他人事とは思えませんでした。私には中学生の時から「不妊症になる可能性が高い」という呪いの言葉がかけられています。「若いから」と思って後回しにしていたら…若くてもだめかもしれないし、でも年を取ったらより不妊の確立があがることはよくわかっています。

妊娠したい、子どもが欲しいなら早くしないといけないのかもしれない…と思い始めました。

でもそれでも就職1年目です。職場の先輩たちはいい人たちだけど、1年目のペーペーが妊娠して使えない状態になったらどう思うだろう、私のキャリアもどうなるだろう…そう思うとまだ積極的にはなれませんでした。

その時、大学時代の先輩たちとの飲み会がありました。お酒が進んでいき、思い切って就職1年目で妊娠してもいいものか、と言う相談をしました。

「お前次第だ。妊娠したから仕事が出来なくても仕方ないでしょ?と言うスタンスなら周りの人は嫌な顔をするだろう。でもお前が妊娠しても自分ができる最大限頑張るという姿勢を見せたら、きっと応援してくれるはずだ。そして一番大事なのは、自分が一番したいことを選択するべきなんだ。後で仕事のために妊娠を遅らせた、そして不妊症になったって言ったって誰も何の責任も取っちゃくれない。妊娠するのも妊娠しないのも自分で決断して、自分でその責任を取るんだよ」

と教えてくれました。

そうか、私次第なのか。いいんだ…たとえ周りの人に嫌な顔されたって。最終的に大事なのは自分の決断の責任を自分でとることなんだ。

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夫と話し合って就職1年目でしたが、妊活をすることにしました。仕事は最悪いくつになってもできます。実際私が助産学を学んだ時の同級生は様々なキャリア、様々な年代の人たちがいました。すでに子どもが3人いるママもいる、40代の人もいる…妊娠出産して一時的にキャリアがストップしても、私もきっとできるはずだ!と思えました。 

そして有難いことに妊活後早々に妊娠。妊娠中は先輩の言葉を胸に今まで以上に頑張りを認めてもらえるように仕事に励みました。

兄助出産後、育休から復帰後、もちろん職場にいる間は全力で仕事に取り組み続けました。そして職場の先輩からは「前より雰囲気が良くなったね。出産したおかげかな」と言ってもらえるようになりました。妊娠出産は私にいい変化を与えてくれたようです。

2人目の妊娠:どうせ産むなら間を空けず

1人産んだらもう一人。もともと3人欲しいと思っていたのと、1人産んでキャリアが停滞するなら、停滞期間にもう一人産んでしまったほうがいいのでは?と復帰して1年で2人目ネーネを妊娠しました。

でも、もちろん子どもがいるからと言ってキャリアを完全にあきらめたわけではありません。1人目出産後復帰した時も2人目出産後復帰した時も少しずつゆっくりではあるけれど、研修に行ったり、新しい企画を担当させてもらったり、研究して発表して…ゆっくりではあってもステップアップはしていました。
助産師としてのスキルアップにはまだもう少し、やはり夜勤もできるくらいに働けないと…と思い3人目をいつ妊娠するか、というか3人目を妊娠するべきか2人でもういいのか…と迷っていましたが。

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3人目の妊娠:自分の本心を知ったら吹っ切れた

でもそれは旅先のミステイクで吹っ切れました。旅先で、排卵日なのに、うっかり避妊具を忘れてしまったのです。でもそのタイミングでは妊娠しませんでした。
その時のがっかり感たるや…びっくりしました。私は妊娠したらどうしよう、今の時期で良かったのか、と思いながら同時にこんなに妊娠を待ち望んでいたのか、と。自分の本心を知れた気がしました。
かつての先輩の言葉がよみがえりました。自分が一番したいことをするべきだ。自分が一番したいことはキャリアアップのタイミングを計ることより、3人目を生むことだと決心しました、

そして妊娠できずにやきもきした期間は多少ありましたが、幸いなことに「不妊症の可能性が高い」という呪いをはねのけて、3人の子宝に恵まれることができました。

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そして退職・移住

3人目出産のその時にはすでにこのマレーシア移住の話も出ていました。私はもう子どもが小さいうちはどうせキャリアをガンガン積むことはできない、なら他の人とは違う経験を積みに行こう、マレーシアに家族で移住しようと決断していました。

ところがそういう予定で話していたのに、3人目の出産後すぐ夫に「やっぱり一人で行く。連れていけない」と言われました。理由がはっきりせず、意味が分からず混乱しました。でもついていくなら家族帯同ビザの申請も(結局夫のビザでは家族帯同ビザが出ないことがわかりましたが)、現地での生活費も夫頼りです。その夫が連れて行かないというのに無理やりついていくことは不可能です。

なら単身赴任で私は日本でワンオペか…と。ならばそれはそれでやってやろうじゃないか!と決意を新たにしました。
でも一方であきらめきれず、海外移住に向けてインターを探したり、英語学習をほぞ細としたりは続けていました。

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去年の夏、彼は決断しました。一緒に行くと。

そして今、夫は一足先にマレーシアへ旅立ち、私は退職までの残り僅かな期間を全力で取り組んでいます。そして次の新たな生活に向けて準備を着々と進めています。

まとめ

周りを見れば、私の同期でも出世していたり、活躍していたり、起業していたり色んなキャリアの人がいます。その人たちがうらやましい気持ちも正直あります。

でも私は今3人の子どもに恵まれ、細々とでも仕事も一応続けられたことを誇りに思っています。ちゃんと自分で選択してきたから、後悔はありません。

マレーシアへ移住するにあたり、退職をするので私のキャリアは完全にストップします。でもそれすらも糧にしてやる!と意気込んでいます。

皆と同じ道では追いつけない、追い越せない。なら違う道から違う視点で成長するしかない。

次のステージへGO!