「ねないこだれだ」オバケの力
せなけいこさんの「ねないこだれだ」は非常に有名な絵本なので知っている人も多いかと思います。
我が家も長男兄助が初めて保育園に行った時に出会いました、その後どこの本屋さんでもどこの図書館でも見かけます。
保育園でもよく読んでもらっていたようで、兄助もネーネもよく知っています。
簡単にあらすじを説明しますと
「夜はオバケの時間。夜中に遊んでいる子はオバケに連れて行かれてしまう。」
というシンプルだけど怖い、怖いけど絵は可愛い、そんなお話。
考えれば考えるほど怖いけど怪談話としてはよく聞くパターンです。最終的にオバケに取り込まれてしまう、自分もオバケになってしまう…いやぁ…怖い。
上二人が2歳3歳と小さい時には夜寝ないと「もうオバケの時間だよー…あ!今窓の外に…お母さんもう寝よう!!」と小芝居をしたりしていました。
興奮してなかなかねれない子ども達も私の小芝居に「はっ」とオバケの話を思い出し「うわーん、お母さーん、寝るよー」と外にいるであろうオバケを気にしながら一生懸命寝たフリをし、そしてそのうち眠りにつくという日々を過ごしていました。
さてさて、日本の保育園で幼児期を過ごした上二人は「早くねないとオバケの時間になる」というルールをよくわかっているのですが、一番下のチビ助は絵本の内容を理解する以前に日本を旅立ち、ついこないだまでマレーシアに居たのでこの「ねないこだれだ」を知りません。
「もうオバケの時間だよー」と言っても「はて?何それ?僕は遊びますけど」という態度です。寝ません。
ちなみに7歳兄助は普段から恐ろしく寝つきが良いので、お化けとは関係なくスッと寝ます。ネーネは寝つきがかなり悪いので「寝れない!寝れない!」とオバケを怖がりつつ焦りつつ、でもなんとか30分前後で寝ていきます。
これはいけない!
保育園にはまだまだすぐには行けそうもないので「ねないこだれだ」を慌てて購入しました。
そして、怖ーい声で、臨場感たっぷりに読んであげました。毎日、毎日…
結果3日目には、読み始めると「きゃーやめてーかーしゃーん」と読むのを嫌がるようになり、翌日には本に触れなくなり(その割にリクエストはする)、そしてついには夜の寝つきとは全く関係ないところでもお化けが威力を発揮するようになりました。
チビ助:公園のハトをむやみやたらに威嚇する
私「ハト何も悪い事してないのにかわいそうだよ、やめなさい。」
チビ助:私の言うことを聞かず威嚇し続ける
私「そう言う事していると夜オバケが来るかもよ」
チビ助:ピタッと止める
チビ助「ほしいーこれほしーほしー泣」スーパーで駄々をこねギャン泣き
私「それはダメ!買わないよ。欲しかったけどお母さんは買わないからね。お家帰っておやつ食べよう?」
チビ助「やだーばかーほしーほしー泣」ヒートアップ
私「お家に帰るよ?」
チビ助「ギャーギャー泣」
私「いつまでもわがまま言って泣いているとオバケくるかもなー」
チビ助:ピタッと泣き止んで抱っこを静かにせがむ
オバケの威力絶大です。
ただし、彼はオバケの使い方をわかって着たようです…
朝5時半
チビ助「おかーしゃーおきてよー」
私「まだ寝たいよ、早過ぎるよ…」
チビ助「おかーしゃ、おきないとおばけくるよ!」
私(何?この人私達のオバケの使い方をマスターしている…)
「んー…こないよ」
チビ助「えーこないかー」
その後はオバケ関係なく起きろ起きろコールの嵐で結局寝かしてもらえませんでした…。
相変わらずオバケの絵本を怖がりつつ、私が読み始めると「いやー」と逃げていくのでオバケへの恐怖心はまだ残っているようですが…利用もしはじめているのに衝撃でした。。
我々もあまり多用することがないように、ここぞと言うときの切り札として残しておかなければいけないな…と考えさせられました。